皆さんは「8時だョ!全員集合」の停電事件をご存じでしょうか?
生放送ということもあって数々のハプニングがあった番組ですが、中でも有名かつ大きなハプニングとなったのが開始直後の停電事件です。
当時、生で放送を見ていた方もいらっしゃるかと思います。
放送が開始から真っ黒な画面。
ざわめく会場。
いったい何が起きていたのでしょうか?
今回は「8時だョ!全員集合」の停電事件についてまとめていきたいと思います。
「8時だョ!全員集合」停電事件の状況
まずは事件当時の状況を見てみましょう!
事件が起きたのは1984年6月16日の放送。
「8時だよ!おっ…?」
番組開始直後、いつもの掛け声が途中で止まり、会場は暗闇に包まれていました。
真っ暗な中でざわざわと人の声だけが続く光景、当時テレビを見ていた人にはどう映っていたことでしょう。
来場していた人から見ても「そういう演出かな?」と思った方は少なくなかったようです。
しかし司会進行のいかりやさんから停電していることが告げられ、初めてその事態に気づくことになります。
開始から2分経過後に照明がついて仕切りなおしますが、またすぐに停電してしまいます。
その後しばらくの間、停電は復旧しませんでしたが幸いマイクなどの音響機器やカメラは別電源を取っていたので放送は続行。
仕方なく暗闇の中、懐中電灯を使ってゲストの紹介をして時間を稼ぐことになりました。
暗闇の中、懐中電灯に照らされるいかりやさんの顔が浮かびます…。
ゲストの紹介を終え、ドリフメンバーがトークを続けているとやっとのことで停電は復旧します。
しかしその時すでに9分半の遅延!
「8時9分半だョ!全員集合!」の号令と共に番組はようやくスタートすることができました。
残念ながら後半のコントや歌もカットせざるを得ない場面が多々あったそうですが世に残る貴重な回となりました。
停電のハプニングが進行に与えた影響と神対応
当然ながらこの停電は番組進行に大きな影響を与えます。
生放送ですから…(笑)
ですが、ドリフターズや番組スタッフの臨機応変な対応、ゲストの寛大な対応もあり最終的には前年の10月15日以来の視聴率26.2%を記録することとなります(※)
- 番組全体のタイムスケジュールが大幅にずれて後半のコントをカットする
- 2番目に歌唱した菊池桃子の演奏スピードがアップ?!
- コント撤収時に生演奏と同時に退場する予定が音楽が流れずスタッフの「音、音!」という怒号が放送に乗る
- 西城秀樹のバンドセットの用意が間に合わずいかりやと西城が停電のハプニングについて話して時間を繋ぐ
生放送ならではのハプニングがほほえましいですが、スタッフの皆さんは大汗だったでしょうね!
菊池桃子さんの演奏スピードアップってすごくないですか?!
※同時間帯の人気番組「ひょうきん族」が野球中継で放送されていなかったことも高視聴率の要因のひとつと言われています。
停電の原因は?
「8時だョ!全員集合」で発生した停電の原因には大きく2つの説があります。
え?原因わかっていないの?
そう思われたかと思いますが1つずつ順を追ってみていきましょう。
消費電力過剰によるブレーカートリップ
撮影当時、会場となった市民会館の電力だけでは照明の電力を賄えなかったため、ブレーカーが飛んで停電してしまったという説。
こちらは想像に難くないわかりやすい話ですね。
当日は外に発電機を設置して一部機材の電源を供給していましたが、想定以上に施設から電力を供給してしまったために停電したのでは、という話です。
お客さんのいたずら…?
なんとこの停電事件、ネットで調べてみるとイタズラによるものだと言う説の方が多く見受けられます。
フジテレビ系列で放送されている「ダウンタウンなう」にて加藤茶さん、中本さん、高木さんが出演した回で停電事件のことが語られていました。
加藤茶さんによると会場に入れなくて怒ったお客さんが外に設置していた発電機のケーブルを外してしまったのだとか…。
当時放送を見ていたダウンタウンの2人は「あれ人災やったんですか!」と驚きの表情を見せていました。
停電事件の真相についての考察
今まで出てきた情報だけでは消費電力超過によるものなのかイタズラによるものなのかハッキリしませんね。
会場の照明がつかないという状況を考える会場のブレーカーが落ちたと思われますが、それではイタズラの説明がつきません。
私なりに考えてみたところ、発電機が2基以上用意されていたとすると以下のような仮説が成り立ちそうです。
- 発電機Aのケーブルを誰かがイタズラで外す。
- 一部の機器が使用できなくなり、スタッフが慌てて施設の電源からの供給を試みる。
- 定格以上の電流が流れて会場のブレーカーが飛んでしまい、停電する。
- マイクやカメラは発電機Bから電源を取っていたので問題なく使用できた。
なんて仮説はいかがでしょうか?
ただし推察に過ぎませんので実態がどうだったのか定かではありません。
事件から30年以上経った今、停電の真相は9分半の闇の中です。
出演者のリアクション
出演者にしてみると突然のハプニングで大慌てですが皆さんどんなリアクションだったのか確認してみましょう。
いかりや長介さん
司会進行を務めるいかりやさんは見ている方々へ状況説明を繰り返していました。
会場だけでなくTVで見ている人たちのことも配慮するいかりやさん。
さすがドリフターズのリーダー!
ハプニングには慣れていらっしゃる(笑)
志村けんさん、加藤茶さん
いつも賑やかしをしてくれる2人ですが停電のハプニングがあってもそれは健在!
いつもの調子で会場に投げかけて尺を稼いでくれていました。
こういったハプニング時こそムードメーカーの存在は心強いですね。
高木ブーさん
「そのうち何とかなるだろう。」と思って何もしなかったとのこと。
うん、あなたはそれがいい。
安定の愛されキャラクターです(笑)
まとめ
「8時だョ!全員集合」の停電事件について、以下の4点に注目してご紹介しました。
- 停電のハプニングが進行に与えた影響
- 当時の状況
- 停電の原因
- 出演者のリアクション
「8時だョ!全員集合」の数あるハプニングの中でも大きなものの1つでしたがイタズラが原因の可能性とはひどい話ですね。
皆さんの周りでも予想だにしていないハプニングが発生することもあるかと思います。
そんな時にはこんな停電騒動もあったことを思い出してみてください。
どうにもならない時も「だめだこりゃ」を合言葉に乗り切ってしまいましょう!